定年後のキャリアコンサルタント資格取得 ―豊富な経験を活かす新たなステージ―
2026年01月13日
定年を迎える時期は、これまでの経験を振り返り、新しい人生の方向性を考える大切な転換点です。
長年培ってきた実務経験やスキルを活かしながら、社会に貢献できる仕事として、近年注目されているのが国家資格「キャリアコンサルタント」です。
目次
キャリアコンサルタントとは
キャリアコンサルタントは、能力開発やキャリア形成に関するコンサルティングを行う専門家で、2016年に国家資格となりました。企業や教育機関、ハローワークなどさまざまな分野で活躍しており、厚生労働省は全国で10万人のキャリアコンサルタントを育成することを掲げています。
職業選択の相談、キャリア形成の支援、能力開発のアドバイスなど、働く人々を支える重要な役割を担っています。
定年後でもキャリアコンサルタントを目指せる理由
年齢制限はない
キャリアコンサルタントの資格取得に年齢制限はありません。受験資格を満たせば、どの年代の方でもチャレンジできます。実際に定年後に資格を取得し、充実したセカンドキャリアを歩んでいる方々が数多くいらっしゃいます。
豊富な経験が最大の強みになる
定年を迎えるまでに積み重ねてきた実務経験は、キャリアコンサルタントとして大きな強みとなります。
以下のような経験は特に価値があります。
- 人材育成や部下指導の経験
- 採用や人事関連業務の経験
- 専門分野での長年の実務経験
- 組織マネジメントやリーダーシップの経験
- さまざまな職場での人間関係構築の経験
相談者の立場に立って共感し、実践的なアドバイスができることは、豊富な社会経験があるからこそ可能になります。あなたの経験は、誰かの人生を支える大きな力になるのです。
社会的ニーズの高まり
働き方の多様化が進み、労働者が自発的にキャリア形成に取り組む重要性が増している現代において、キャリアコンサルタントの必要性が高まっています。特に人生経験豊かな支援者を求める声は多く、定年後の方々への期待は大きいといえるでしょう。
キャリアコンサルタント養成講習のメリット
キャリアコンサルタントの資格を取得するには、いくつかの方法がありますが、最も一般的なのが厚生労働大臣認定の養成講習を受講する方法です。
体系的な学習ができる
養成講習では、キャリアコンサルティングの理論から実践まで、必要な知識とスキルを体系的に学ぶことができます。
主な学習内容
- キャリアコンサルティングの社会的意義
- カウンセリングに関する理論
- キャリアカウンセリングの理論と技法
- メンタルヘルスやアセスメント
- 労働法規や労務管理の知識
- 実践的なロールプレイング
実技対策が充実している
国家試験には学科試験と実技試験があり、特に実技試験は論述と面接の練習を一人でおこなうのが難しいため、養成講習で要点をおさえた対策をおこなうことが効果的です。経験豊富な講師から直接指導を受けられることは、資格取得への大きな後押しとなります。
新しい仲間との出会い
養成講習には、さまざまな職歴や年齢層の方が参加するため、多様なバックグラウンドや価値観を持った人と関わって人脈を作れることは大きなメリットです。同じ目標を持つ受講生同士でディスカッションする中で、定年後のキャリアにつながる気づきやヒントが得られることもあります。
専門実践教育訓練給付金の活用も可能
条件を満たす方は、専門実践教育訓練給付金を利用できる可能性があります。この制度を利用すると、受講費用の一定割合(最大80%)が給付されるため、経済的な負担を軽減できます。詳細はハローワークで確認することをおすすめします。
実際の受講者の声
Kさん(60代、元電機メーカーエンジニア)
「新しい分野を学ぶことに最初は戸惑いもあったが、講習が進むにつれて学ぶ楽しさを実感できた。技術一筋だった自分が、人の話を聴く仕事に深い興味を持てるようになり、定年後の人生に新しい可能性が開けた」
Mさん(50代、元製薬会社営業管理職)
「講習での学びを通じて、自分がどういう性格で何をやりたいのかが改めて明確になった。相談者を支援するだけでなく、自分自身のキャリアを見つめ直す貴重な機会になり、これからの人生がより充実したものになると確信している」
Yさん(60代、元人事部長)
「長年の人事経験に理論的な裏付けが加わったことで、自分の強みがより明確になった。同期の受講生との交流も刺激的で、定年後も学び続けることの素晴らしさを改めて実感できた」
学び続ける姿勢が未来を開く
定年後のキャリア形成において大切なのは、新しいことに挑戦する意欲と、これまでの経験を活かそうとする前向きな姿勢です。キャリアコンサルタントの養成講習は、単に資格取得のためだけでなく、自分自身のキャリアを見つめ直し、これからの人生をより豊かにするための学びの場でもあります。
定年後という新しいステージは、チャレンジの終わりではなく、新たな可能性の始まりです。あなたの経験とこれから得る新しい知識が組み合わさることで、唯一無二の価値を持つキャリアコンサルタントとして活躍できる道が開けます。
まずは情報収集から始めましょう
キャリアコンサルタントに興味を持たれた方は、まず養成講習の説明会に参加してみることをおすすめします。多くの養成機関がオンラインでの説明会や個別相談を実施しており、講習の内容や受講スケジュール、費用などについて詳しく知ることができます。
情報収集のポイント
- 複数の養成機関の説明会に参加して比較検討する
- 受講形態(通学・オンライン)が自分のライフスタイルに合っているか確認する
- 講師陣の実績や受講生のサポート体制を確認する
- 試験対策のプログラムが充実しているか確認する
- 実際の受講生の雰囲気や年齢層を確認する
定年後の新しいステージで、これまでの経験を社会に還元しながら、自分自身も成長し続ける。キャリアコンサルタントという国家資格は、そんな充実した人生を実現するための一つの選択肢となるでしょう。
長年培ってきた経験とスキルは、あなただけの財産です。その価値を活かして、次のステージへ踏み出してみませんか。
監修者:CMCA理事長須藤和之
複雑化している社会において、キャリアコンサルタントとして、一人ひとりの生き方としてのキャリアに寄り添い、相談者が自分で納得できる答えにたどり着くまで伴走します。 今のままでいいのか迷う気持ちにも丁寧に向き合い、前向きに歩み出すきっかけづくりを支援しています。