キャリアコンサルタントは仕事がない?実際の求人データと活躍する人の共通点

2026年05月14日

キャリアコンサルタントは仕事がない?実際の求人データと活躍する人の共通点

キャリアコンサルタントの資格を取っても、本当に仕事があるのだろうか」——そう不安に感じながら資格取得を検討する方は少なくありません。

実際のところ、仕事を得ている方と苦戦している方の違いは何なのでしょうか。
この記事では、「仕事がない」と言われる理由から、実際にはどんな仕事があるのか、そして活躍する方々の共通点までを解説します。

なぜ「仕事がない」と言われるのか

求人が「キャリアコンサルタント」名義で掲載されていない

キャリアコンサルタントの求人は、求人票に「キャリアコンサルタント」と明記されることが少なく、別の職種名で募集されていることがほとんどです。

実際に使われている職種名の例

募集職種名 業務内容
人事 社員のキャリア面談、人材育成企画
人材育成担当 研修企画・運営、キャリア開発支援
キャリアアドバイザー 求職者・転職希望者のキャリア相談
人材コーディネーター 人材紹介会社での登録者支援
キャリアセンター職員 大学・専門学校での就職支援
就職支援相談員 ハローワーク等での職業相談
研修企画・講師 企業研修の企画・実施

効果的な求人の探し方

求人サイトで検索する際は、以下のようなキーワードを組み合わせて探すと、より多くの求人を見つけることができます。

  • 「人事」+「キャリア支援」
  • 「人材育成」+「面談」
  • 「キャリアアドバイザー」
  • 「人材コーディネーター」
  • 「就職支援」+「相談員」
  • 「研修講師」+「キャリア」

キャリアコンサルタント資格を「歓迎要件」や「優遇条件」として記載している求人も多いため、職種名だけでなく、応募資格欄も注意深くチェックすることが重要です。

資格取得のタイミングと準備不足のギャップ

資格取得後に初めて就職活動を始めると、「有資格者だが実務経験なし」という状態になります。企業が求めているのは「資格保有者」ではなく「相談経験のある人」です。

このギャップを埋めるには、資格取得前から無料相談などで実践経験を積んでおく必要があります。しかし、多くの方がこの準備をせずに資格取得後に動き始めるため、採用選考で苦戦することになります。

専門性の不明確さ

「何でもできます」という姿勢では、採用企業や相談者から選ばれにくいのが現実です。自身の経験を活かした明確な専門領域を持つことが、仕事獲得の鍵となります。

実際にあるキャリアコンサルタントの仕事

キャリアコンサルタントの活躍の場は想像以上に広がっています。

企業内での正社員・契約社員

従業員300人以上の企業には、キャリアコンサルタント配置の努力義務があります。人事部門や人材育成部門に配置され、以下のような業務に携わります。

  • 従業員との個別面談を通じたキャリア支援
  • キャリア研修やセミナーの企画・運営
  • 組織内でのキャリアパス設計支援
  • セルフ・キャリアドック制度の運用

厚生労働省「令和3年度 能力開発基本調査」によれば、キャリアコンサルティングを導入している企業は全体の4割を超えており、従業員数が多い企業ほど導入が進んでいます。

企業への研修講師・外部コンサルタント

企業の研修部門や人材育成関連企業から委託を受け、以下のような業務を行います。

  • 入社時研修や階層別研修での講師
  • 管理職向けのキャリア開発研修
  • 組織のキャリア制度設計のコンサルティング
  • セルフ・キャリアドック導入支援

人材紹介会社でのキャリアアドバイザー

人材紹介会社では「キャリアアドバイザー」「リクルーティングアドバイザー」として、求職者と企業の橋渡しを行います。求人サイトでは「営業」カテゴリに分類されることも多く、未経験から転職可能な求人も多数存在します。

公的機関での相談員

ハローワーク、産業雇用安定センター、若者サポートステーションなどで、職業相談員としてキャリア支援を行います。安定した雇用形態で、社会貢献性の高い働き方です。

大学・専門学校でのキャリア支援

学生の就職活動支援、キャリア教育プログラムの企画・運営を担当します。教育機関でのキャリアコンサルタント活用も年々増加しています。

個人相談・副業

オンライン相談プラットフォーム(ココナラ、ストアカなど)での個人相談、セミナー開催、コンテンツ販売など、本業を持ちながら副業として活動する形態も一般的になっています。

企業はなぜキャリアコンサルタントを必要とするのか

企業がキャリアコンサルタントを導入・活用する背景には、明確な目的と期待される効果があります。

導入する目的

厚生労働省「令和3年度 能力開発基本調査」によると、企業がキャリアコンサルティングを導入する目的として最も多かったのは以下の2つです。

  • 「労働者の仕事に対する意識を高め、職場の活性化を図るため」(正社員71.7%)
  • 「労働者の自己啓発を促すため」(正社員65.9%)

実際に得られている効果

同調査では、キャリアコンサルティング導入後の効果として以下が報告されています。

  • 「労働者の仕事への意欲が高まった」(正社員50.0%)
  • 「自己啓発する労働者が増えた」(正社員36.8%)

企業が期待するその他のメリット

  • 従業員の定着率向上
  • 適材適所の人材配置の実現
  • 職場環境の改善
  • 組織全体のコミュニケーション活性化
  • 育児・介護休業者の職場復帰率向上

つまり、キャリアコンサルタントは企業にとって「従業員の意欲向上」と「組織力強化」を実現する重要な存在なのです。

仕事が得られる人の特徴

活躍しているキャリアコンサルタントには、明確な共通点があります。

資格取得前から実践を積んでいる

最も大きな違いは、養成講習を受ける前から、すでに相談実践を行っているかどうかです。

社内で同僚のキャリアについて相談に乗る、友人や知人のキャリアの悩みを聴く、といった経験を重ねている方は、資格取得時点で「相談した経験」を持つことになります。これが採用面接でも「実務経験あり」として評価されます。

明確な専門領域を持っている

自身の経験や背景を活かし、特定の領域に特化することで、採用企業や相談者から選ばれやすくなります。

専門領域の例

  • 営業職のキャリア転換支援
  • IT業界でのキャリア形成支援
  • 育児と仕事の両立に関するキャリア支援
  • ミドル層の活躍支援
  • 若年層の就職支援

継続的に学び、発信している

資格取得後も、セミナーや研修への参加、新しいキャリア理論の学習を続けている方が活躍しています。また、SNSやブログで学びを発信することで、「この人は信頼できる」という認識が広がり、相談依頼や紹介につながります。

人脈を大切にしている

同業者、関連業種の専門家、人事担当者など、幅広い人間関係を構築し、継続的に関係を深めている方が多いです。独立や副業で仕事を得ている方の多くが、人脈からの紹介や協業によって案件を獲得しています。

複数の活動を組み合わせている

1つの仕事に依存するのではなく、企業内でのキャリアコンサルティング、研修講師、個人相談など、複数の活動を組み合わせている方が活躍しています。収入源を分散することで、安定性も高まります。

資格取得前から準備すべきこと

キャリアコンサルタントとして仕事を得るためには、資格取得前からの準備が極めて重要です。

実践を通じた学びを積む

まず、実際に人の話を聴き、キャリアについて考える機会を作ることが大切です。

  • 友人や知人のキャリア相談に乗る
  • 社内で後輩や同僚のキャリアについて相談される立場になる
  • 相談内容と相談者の変化を記録する

こうした経験は、養成講習での学習を深めるだけでなく、資格取得後の仕事にも直結します。

自分の専門領域を見つめ直す

自身の経験や強みから、「誰のどんな課題を解決したいのか」を考え始めることが重要です。

  • 過去の職務経歴で培った知識や経験
  • 個人的な経歴で得た視点や洞察
  • 本当に興味を持ち、深掘りしたい領域

この問いを資格取得前から考えることで、養成講習をより実践的に学べるようになります。

情報発信と人脈構築を始める

SNS(X、LinkedInなど)でキャリアに関する自分の考えや学びを発信したり、業界イベントや勉強会に参加して人とのつながりを作ったりすることが、後々の仕事獲得につながります。

まとめ

「キャリアコンサルタントは仕事がない」というのは、正確には「準備なしには仕事が得にくい」という意味です。

実際には、企業内、人材紹介会社、公的機関、教育機関、そして副業・独立と、多様な活躍の場が存在します。厚生労働省の調査でも、キャリアコンサルティングを導入している企業は4割を超えており、導入企業では明確な効果が報告されています。

活躍しているキャリアコンサルタントの共通点は明確です。

  • 資格取得前から実践を積んでいる
  • 明確な専門領域を持っている
  • 継続的に学び、発信している
  • 人脈を大切にしている
  • 複数の活動を組み合わせている

キャリアコンサルタントは、人の人生の転機に寄り添い、支援する仕事です。適切な準備と継続的な学習があれば、多くの方が活躍できる資格です。

資格取得を検討されているのであれば、今日からできる準備を始めることをお勧めします。特に、実践を通じた学びと自分の専門領域の見つめ直しは、資格取得前から意識的に行う価値があります。

監修者:CMCA理事長須藤和之

複雑化している社会において、キャリアコンサルタントとして、一人ひとりの生き方としてのキャリアに寄り添い、相談者が自分で納得できる答えにたどり着くまで伴走します。 今のままでいいのか迷う気持ちにも丁寧に向き合い、前向きに歩み出すきっかけづくりを支援しています。

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